2017年1月31日火曜日

池内恵「近代ジハード論の系譜学」

映画『パラダイス・ナウ』で出てきた「モラルの戦い」とも通じるところですが、個人的には西アフリカで出会った、武力ではなく知識や信仰によって自分自身と戦う「大ジハード」論に共感します。が、この論文では「大ジハード」論を含む「ジハード回避論」では武力的な「ジハード実行論」を退ける論拠にならないことが述べられていて、困っています。それでも何かできることはあるのではないか、と思いつつまだ読み込めていないのでまずは目次を、、

池内恵「近代ジハード論の系譜学
一.コーランとイスラーム法学におけるジハード概念 
(1)コーランにおけるジハードと戦闘 (2)ハディースにおけるジハードと戦闘(3)イスラーム法学による体系化---ナスフ理論による段階発展説(4)集団義務と個人義務(5)イスラーム的国際法(6)「大ジハード論」の展開
二.近代化論者によるジハード回避論 
(1)防衛ジハード論 (2)ナスフ学説の批判
三.原理主義者によるジハード実行論 
(1)近代の知識人とウラマーによる西洋への従属を批判(2)古典イスラーム法学への回帰(3)ナスフ学説の再確認(4)「防衛」概念の拡大(5)大ジハード論批判
四.政治的分極化と理論的共鳴---ジレンマの根源


https://www.jstage.jst.go.jp/article/kokusaiseiji/2014/175/2014_175_115/_article

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